Diary

おくたま日記

2020年03月13日

たくさんの「お気に」に囲まれた、僕の奥多摩暮らし

「奥多摩の魅力は何か?」

もしもそんな質問をされたとしたら、僕の答えはこうだ。

「自分のお気に入りが作れること。」

別にどこでも作れるじゃんと言われりゃそうなんだけど、奥多摩に関わりを持つと「奥多摩で作った」とか「奥多摩にある」とかそういうものに愛着が湧くのだ。

そんなわけで今回は、僕の奥多摩「お気に」を紹介しよう。

 

まずは山奥で見つけた僕だけの憩いの場所。

 

穏やかな沢の畔だって贅沢なプライベートゾーンだ。

 

標高2000メートルの奥秩父縦走路

山頂から望む天空の風景もたまらない。

 

下山後に立ち寄る温泉、食事処、カフェの黄金ルートもある。大変お世話になっている飲み屋、天益(てんます)さん。

 

奥多摩駅の近くにあるカフェkualaさん。

 

いつも地酒の「澤乃井」を買う佐藤商店さん。地ビールだってある。

 

天然の舞茸

グルメといえば春の山菜に秋のキノコ、

 

釣り師たちとの宴会

夏の川魚など、季節ごとの味覚だって楽しめるのだ。

 

これは自作の遊び道具「雪板(スノートイ)」。

 

オリジナルロゴ「オクタマ猪」

山仲間や町の知人たちとはオリジナルの奥多摩ロゴと山Tシャツも作った。

 

Tシャツは奥多摩の画家さんにデザインしてもらったものだ。

いちばんの「お気に」は人の温もり

モノや場所ばかり紹介してきたが、僕がなにより気に入ってるのは奥多摩にいつもある「人の温もり」である。

奥多摩で生まれ育った人、移住してきた人、川遊びを伝授する人、山を歩き回る旅人、動植物を観察し研究や調査をする人、奥多摩に居を構え自分の道を追究している芸術家――。奥多摩の色んなフィールドで出会う「人の温もり」。

山に携わる仲間たちと雲取山で忘年会

その温もりに触れることが楽しくもあり癒しでもあり、何度も奥多摩に通いたくなる魅力になっている。

 

ディジュリドゥーのワークショップ

それに、奥多摩は夢が叶う場でもある。こんな風にいうと大袈裟だが、僕自身、膨らませた思いが形になったのは事実だ。

例えば僕は、奥多摩に移住された民族楽器ディジュリドゥのプロ奏者NATAさんから、2年ほど演奏のレクチャーを受けていた。

最初は練習用に渡された塩ビ管で練習していたが、いつしか本物の木で作られた楽器が欲しくなり、奥多摩に住む友人に話してみたところ「工房やってる人に相談して自分で作ってみたら?」と勧められた。

 

古里にある工房

木工なんて小学校でしかやったことないなと思いつつ、カナディアンカヌーを作る工房「Mount Scape」を訪ねてみると、木工職人の山崎さんが「面白いね、やってみなよ。」と軽いノリで了承してくれた。

 

フォルムを試行錯誤……

削り出した2本の角材を貼り合わせる

ド素人でブキッチョな僕は悪戦苦闘したが、山崎さんが機材の扱いやコツを丁寧に教えてくれたので、コツコツ3ヶ月通いつめ想像以上の代物に仕上がった。

 

完成した自作のディジュリドゥ

今でも山小屋に持ち込み、お客さんに紹介しながら使っている(楽器のことや作成の様子は僕のブログ「モグラの旅日記」にて)。

ディジュリドゥの話はあくまで一例だけど、やってみたいと思ったことが人の助けを借りて実現するという力が奥多摩にはある。

自分のカフェを出したい。木工職人になりたい。自家栽培をしてみたい。狩猟をやりたい。テニスサークルを作りたい。イベントやワークショップを開きたい。個人ガイドになりたい。山の仕事をしたい。

そんな人達をいっぱい見てきた。夢に向かっている最中の人からは元気と勇気をもらえる。だからこそ会って話を聞いて応援したくなるのだ。そんな繋がりが連鎖して、奥多摩はお気に入りの場所、そして好きな人だらけの町になった。

移住するにせよ、観光するにせよ、通勤するにせよ、奥多摩に来る以上は奥多摩を好きになったほうが楽しいし居心地も良いだろう。

それぞれの「お気に」をひとつでも多く見つけてもらいたい。そうやって、みんながご機嫌な町だったら、僕もまた奥多摩がより好きになっていく。

ご機嫌やまちゃん

今、奥多摩は少しずつ人が増えていることによって色々な影響を受け、良くなってきているが、もっと良くなっていく気がする。

Writer

この記事を書いた人

やまちゃん

奥多摩の最高峰「雲取山」の中腹にある山小屋「三条の湯」にて小屋番やってます。将来の夢は自分の宿を持つこと。長野出身だけど東北も好き。

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